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物語の序章を一挙振り返りッ!! TVアニメ『ゴールデンカムイ』の魅力を徹底紹介ッ!!

莫大な埋蔵金をめぐる一攫千金サバイバルを描く大ヒット漫画『ゴールデンカムイ』(集英社)。累計発行部数500万部(2018年4月30日時点)を誇り、マンガ大賞2016や第22回手塚治虫文化賞「マンガ大賞」にも輝いた実績を持つ同作のTVアニメが、4月より放送中だ。ここでは、金塊の争奪戦を軸に冒険、歴史、狩猟といった様々な要素が盛り込まれた本作の魅力と今後の見所を紹介していこう。

★魅力その1……物語を牽引する主人公、杉元佐一とアシ(リ)パの存在感ッ!!

本作を語る上でまず欠かせないのが、主人公である杉元佐一(CV:小林親弘)とアシ(リ)パ(CV:白石晴香)の存在だ。多種多様な娯楽ジャンルの魅力を混ぜ合わせた闇鍋のような作品が成立するのも、二人のキャラクターがしっかり立っているからこそ。

元軍人の杉元佐一は、日露戦争で目覚ましい武功を上げた英雄。普段は一本気で性根の優しい男だが、ひとたび戦闘モードになると鬼神のごとき戦いぶりを見せる。特筆すべきは、「不死身の杉元」と呼ばれるほどの類いまれな“生命力”。そんな彼が一攫千金を狙って起こす大胆な行動は、物語を大きく動かしていく原動力となっている。

杉元と行動を共にするアシ(リ)パは、北海道の先住民族であるアイヌの少女。金塊を奪った男に父を殺されたという彼女は、杉元と協力して父の仇を探すための旅に出る。アイヌに伝わる山での生き方や狩猟のテクニックに精通する一方、年相応の無邪気で愛らしい一面もあり、心を許した相手に見せる“変顔”は必見だ。

★魅力その2……雄大な北の大地を舞台に展開するスリル&アクションッ!!

本作の舞台は、明治時代後期の北海道。ある男によってアイヌから強奪された金塊をめぐって巻き起こった争奪戦が、史実も織り交ぜながらスケール感たっぷりに描かれていく。
この争奪戦を一筋縄ではいかないものにしているのが、脱獄囚の刺青に隠された暗号の存在だ。金塊を盗んだ男は逃亡の末に網走監獄に収監されたが、捕まる前に金塊を隠蔽。外にいる仲間にその場所を伝えるべく、獄中で知り合った囚人たちに金塊の在り処を暗号にした刺青を施し、脱獄するよう仕組んだのである。刺青を持つ脱獄囚は全部で24人。いすれも凶悪な犯罪者だけに、刺青を入手するためには血で血を洗う抗争を避けては通れない。また、争奪戦を繰り広げる相手を出し抜くための駆け引きも必要だ。どの勢力が先に刺青を持つ脱獄囚を見つけ出し、その暗号を手に入れるのか? スリルとアクションに満ちた展開に、手に汗握ること必至だ。

★魅力その3……物語をかき回す、強烈な個性のキャラクターたちッ!!

鶴見中尉の特筆すべき点は、まずその風貌だ。頭部の大怪我を保護するためにプロテクターを装着した異様な姿は、一度見たら忘れられないインパクトを残す。アイヌの埋蔵金に目を付けた彼は、その資金を元手に第七師団の本部を乗っ取り、自らが率いる軍事政権の樹立を目論む。

一方の土方歳三は、名前からもわかる通り、新撰組の「鬼の副長」として知られる歴史上の有名人物。史実では箱館戦争で死んだはずの彼が、本作ではなんと政治犯として生き続け、再び蝦夷地独立の戦争を仕掛けるべく行動を起こす。70歳を越す高齢だが、その太刀筋に衰えは見られない。

また、脱獄囚のひとりで「脱獄王」の異名を持つ白石由竹(CV:伊藤健太郎)は、杉元とアシ(リ)パに与するキャラクターとして、ほかの脱獄囚とは一線を画する存在感を発揮。お調子者でドジを踏みやすい性質ゆえの、コメディリリーフとしての活躍ぶりにも注目してほしい。

★魅力その4……ヒンナヒンナ! アイヌの絶品グルメに舌鼓ッ!?

金塊の激しい争奪戦が展開する一方で、その合間には杉元とアシ(リ)パのほっこりする日常も丁寧に描かれる。とくにアシ(リ)パがアイヌ料理を振る舞うシーンは、その独特な食文化に驚きや戸惑いを見せる杉元のリアクションが楽しい。こうした食に関するカルチャーギャップは、逆もまた然り。携帯する味噌で料理に味つけをする杉元の姿は、味噌に馴染みのないアシ(リ)パにとっては「オソマ(アイヌ語でうんこの意味)」を食べているようにしか見えないようだ。この誤解が解け、彼女が味噌を「ヒンナヒンナ(感謝を表すアイヌ語)~」と言って味わうとき、二人の絆はさらに深まる……かもしれない。

★今後の見所……金塊をめぐる争奪戦がついに大きく動き出すッ!!

本題の前に、まずは第一話から第三話までの流れをおさらいしておこう。
戦死した親友との約束を果たすため、ゴールドラッシュに沸く北海道で砂金採りに明け暮れていた杉元。そんな中、彼はアイヌから奪われた金塊と、その在り処がしるされた刺青人皮の存在を知る。こうして始まる第一話は、金塊にまつわるミステリーの提示と主人公である杉元とアシ(リ)パの出会いがドラマの中心。そこにヒグマとの死闘というアクション的な見せ場も加わり、観る者の心を一気に引き込む内容となっている。
続く第二話からは、杉元とアシ(リ)パによる刺青人皮探しが本格的にスタート。情報を求めて当時は北海道でもっとも栄えた商業都市だった小樽の町に足を運ぶなど、行動範囲も広がりを見せる。さらに、気になる新キャラクターも複数登場。杉元と一戦を交える第七師団の尾形百之助(CV:津田健次郎)と先述した白石由竹は、この先のストーリーにも絡むことになる要注目のキャラクターだ。ラストには第七師団の鶴見中尉も姿を見せ、杉元たちの知らぬところで大きな思惑が動いていることが示唆される。
第三話では、杉元とアシ(リ)パのコンビや鶴見中尉の一派に加えて、もうひとつの勢力の首魁である土方歳三の動きも明らかに。いよいよ役者が出そろい、金塊の争奪戦における三すくみの構図がはっきりとした輪郭を見せはじめる。要注目のキャラクターとしては、土方のほかに第七師団の追っ手のひとりである谷垣源次郎(CV:細谷佳正)と、土方の仲間となる脱獄囚の牛山辰馬(CV:乃村健次)が初登場。また、アシ(リ)パが生まれ育ったアイヌのコタン(村)を訪れる場面もあり、現地取材の成果や専門家の監修が活かされたアイヌ文化の描写が観る者の知的好奇心を刺激してくれる。

そして気になる第四話以降の展開だが、最大の見所は、やはり金塊をめぐる争奪戦の行方に尽きるだろう。各勢力の陣容と目的が見えてきたことで、ついに本格的な戦いの火蓋が切って落とされることになる。それぞれの勢力や各人が対立し、ときには共闘することで情勢は刻一刻と変化し、物語の大きなうねりへとつながっていく。
加えて、今後も続々と現れる“ヤバい奴ら”の暴れっぷりにも期待したい。「悪夢の熊撃ち」こと二瓶鉄造(CV:大塚明夫)や連続殺人鬼の辺見和雄(CV:関俊彦)など、出番を控える新キャラクターはいずれ劣らぬ変態的個性の持ち主。刺青を持つ脱獄囚は北海道の各地に身を潜めているため、旅の舞台もより一層の広がりを見せることは間違いない。
物語はまだ始まったばかり。様々な思惑が入り乱れ複雑化していく状況の中を、杉元とアシ(リ)パはサバイバルできるのか!? 気高くも厳しい北の大地で繰り広げられる冒険譚を、ぜひ味わってほしい。


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配信サイト:FOD
無料配信期間:4月30日(月)23:30~5月6日(日)23:59
配信ページ:http://fod.fujitv.co.jp/s/genre/anime/ser5614/

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